ショーン・ターバック
ICMIF事務局長
ショーン・ターバック氏は、1995年に国際協同組合保険連合(ICMIF)に勤務し、2005年に事務局長に就任した。同氏のリーダーシップのもと、ICMIF会員は1995年の65組織から、現在は60か国以上・200組織にまで拡大を見せた。
ターバック氏は、2015年に最初のICMIFグローバル・マニフェスト「生命と生活を守る」を策定し、それに基づいて、ICMIF会員が代表を必要とする分野あるいはICMIF会員が先行している分野において、世界の主要政策立案者との協力関係を構築してきた。該当する分野には、国連の持続可能な開発目標(SDGs)、気候変動、災害リスクへのレジリエンス、貧困削減、経済成長、責任投資、ガバナンス、持続可能な開発、規制・法律などがある。
オーストラリアがB20議長国を務めた2014年には、B20成長資金調達タスクフォースに参加した。そして2018年には、アルゼンチンで開催された初のG20保険サミットの開催に尽力し、3つの勧告書の中で協同組合/相互扶助の保険組織が言及された。2015年、ICMIF会員団体からの5名の代表者が、さまざまなB20タスクフォースのメンバーとなった。
ターバック氏は、国連2030アジェンダに当初から関わってきた。2014年の国連総会では、保険業界のスポークスパーソンとして責任投資について語った。この総会では、2015年に3つのグローバルな国連合意が成立するのに先立ち、業界のコミットメントが行われた。それらは、国連防災機関(UNDRR)の仙台防災枠組、9月の持続可能な開発目標(SDGs)のローンチ、そして2015年12月のCOP21でのパリ協定で最高潮に達したが、ターバック氏はこれらのいずれのイベントでもスピーチを行っている。
同氏はその後、すべてのUNDRR隔年会議や、その他の多くの国連が指定したイベントで、主に協同組合/相互扶助の保険組織が国連2030アジェンダにおいて果たすことが可能な、また実際に果たしている役割についてスピーチを行ってきた。2019年にICMIFが、国連開発計画(UNDP)、UNDRR、アカウンティング・フォー・サステナビリティ(A4S)とそれぞれ締結した3つのグローバル・パートナーシップにも貢献した。ターバック氏は現在、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、国連提唱のネットゼロ・アセットオーナー・アライアンス、および2021年にグラスゴーで開催されたCOP26と連携して、保険SDGs(iSDGs)の開発に携わっている。
保険開発フォーラム(IDF、2016年4月に設立)の創設メンバーであり、その運営グループの職権上のメンバーである。IDFは、保険関連の課題と解決策が最高レベルで議論されるようにするために、保険業界のリーダーと、国連・世界銀行・金融安定理事会の世界的な政策立案者を、独自の官民および相互扶助組織のパートナーシップとして結集させている。ターバック氏は、2019年までIDFマイクロインシュアランス・ワーキンググループの共同議長も務めた。
グリーンボンドを推進する気候債券イニシアチブの理事であり、英国とオーストラリアで新しい相互扶助保険組織を設立・運営するレジス・ミューチュアル・マネジメントの理事でもある。余暇には、地元の小学校数校が所属するダナム・トラストのディレクターを務めている。
1987年に公認会計士を取得。ICMIFに勤務する以前は英国とバミューダでさまざまな役職を歴任。妻フランチェスカとの間に、成人した4人の子供がいる。多くのスポーツを楽しむが、特にラグビーが好きで、自分でプレーするほかに、コーチや審判も務める。
28年間のICMIF勤務を経て、2024年11月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで開催される次回のICMIF隔年大会最終日をもって正式に事務局長を退任する。なお、非常勤の顧問およびアンバサダーとして、少なくとも2年間はICMIFに留まる予定。ターバック氏の新たな役割は、事務局長に助言を行うこと、ICMIFの国連機関とのパートナーシップや、まだ初期段階にあるその他の持続可能性プロジェクトを引き続き主導すること、ICMIFのアンバサダーとして特定の外部ステークホルダーに対応することなどが見込まれる。